結婚も離婚も、手続き自体は同じような行程をたどるものです。
簡単に言うと、住むところを決め、役所へ行き、諸手続きをすることで成立します。
結婚は他人同士が、一つの世帯になる、というものであり、
離婚はその反対に、別々の世帯になる、という反対の結果であるものです。
これから家族になる、と幸せな気持ちでする手続きは、煩雑であろうとも、
それ自体が幸せの象徴のようなものですが、
その反対に、一度は大好きだった相手と別れて、
これからどんな生活が待ち受けているのか、不安な中、おこなう手続きは、
考えるだけで億劫で、精神的にも肉体的にもエネルギーが必要になってきます。
離婚して、シングルマザーになるという経験をして思ったことは、
離婚はしないで済むならしない方がいい、ということです。
ひとりで子どもを育てるということは、その責任の重さも相まって、
想像以上にしんどいことも多いものです。
そうはいっても、このページにたどり着いたということは、
何かしら思うところがあってのことかもしれませんよね。
そんなあなたのために、経験者として、少しでもお役に立てる記事になるといいなと思います。
離婚することが決まったら
まずは、子どもがいるなら親権が問題になってきます。
一般的に、子どもと一緒に暮らす権利、と考えられていると思いますが、
「親権を行う者は子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し義務を負う」(民法第820条)
とあるように、子どもを育てるために与えられた権利と義務ということになります。
親権は大きく、「身上監護権」と「財産管理権」の2つにわけられます。
身上監護権とは、要は、子どもの身の回りの世話やしつけを行う権利です。
子どもが健全に成長するためには、衣食住を満たし、必要なしつけをする、義務と責任があります。
夫婦そろっているときは、当然お互いが果たすべき責任であり、義務であることは言うまでもありませんが、
離婚すると、どちらかが負うことになるものです。
財産管理権の方が、ピンと来ないと思いますが、これは子どもの預貯金の管理であるとか、
お金に関すること、法律行為の同意といった未成年の子供の売買契約の同意、
といったことにあたります。
親子関係の面から考えて、身上監護権と、財産管理権を分担することも可能ですが、
夫婦関係から考えて、そう簡単にはいかないと思うので、ケースによるだろうと思います。
いずれにせよ、子どもの意思も確認し、平和的な話し合いのうえで決定できれば何よりです。
住むところ
離婚することになったら、家を探さなければなりません。
会社に通いやすいところがいいとか、子どもが学校に通いやすいところがいいとか、
制約がかなりあるのが、離婚後の家探しだと思います。
賃貸にするのか、持ち家にするのか、懐具合であったり、
物件探しも難しいところです。
私の経験からすると、不動産会社に自分の条件をできるだけ細かく提示して、
物件をピックアップしてもらうのが一番だと思います。
仕事について
最近は仕事をしていない母親の方が少ないようにも思いますが、離婚を機にフルタイムでの仕事に就くとか、働き方そのものを見直す必要も出てくることがあるかと思います。
子どもが小さいうちは、どうしても病気で休まなければならない、という場面も出てくると思います。
保育園なら、急な発熱でお迎えに行かなければならなくなったり、
子どもとの暮らしは、大人の都合通りにはいかないものです。
そうはいっても、しょっちゅう仕事を休むわけにもいかないし、
職場によってはそのことでいづらくなってしまったりすることもあるかと思います。
そういったときにどうするのか、きちんと考えておくことも必要です。
実家に頼ることができるなら一番ですが、病児保育や、ベビーシッターの手配なども視野に入れておくべきかもしれません。
まとめ
離婚は、大人同士のもめごとも精神的にダメージが大きいものです。
生活のリズムや環境が変わって、それだけでもメンタルがゴリゴリに削られます。
いまどき、離婚は珍しくないとはいっても、
夫婦そろって子育てをするのが一番なのは言うまでもないことです。
そうはいっても、いつももめている両親のもとで育つのは、
子どもにとっては悪影響以外の何物でもないし、
それゆえ子どものために、という言い訳で結婚生活を継続するのは害でしかありません。
結婚というのはそもそも他人同士が一緒に暮らすこと。
どんなにお互いが好きだとか、一緒にいたいと思っていたとしても、
情熱だけでは長い年月を一緒に過ごすことは不可能です。
お互いのことを尊重し、譲り合い、歩み寄る姿勢はもちろんのこと、
結婚とは、そういった家族関係を作ることなのです。
そのためには、お互いの考えていることを黙って察することに期待するのではなく、
自分の思いを相手に伝える努力は怠ってはいけないし、
相手の立場を考えて、思いやる気持ちを持ち続けることが何よりも必要です。
そういった家族の在り方を見ながら育つことが、
子どもには何より大切な環境であることを踏まえて、後悔のない選択をしたいですね。
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