老後の関心事の一つとして、いわゆる老人ホームというものがあると思います。
一口に老人ホームと言っても種類は様々で、自分がどれだけ資金を用意できるか、
また、生活の自立度はどれくらいかによって、選択の幅は変って来ます。
まだ元気なうちはピンと来なくても、自分が介護が必要となったら、
と考えると、例え持ち家であっても、視野に入れておかなくてはなりません。
個人的なお話になってしまいますが、わたくしは10年前に父を亡くし、昨年母を亡くしました。
どちらも最後は施設に入っていたのですが、
その施設についても、いろいろな種類や特性があることを、
実際に利用するまで理解していませんでした。
今回はそんな終の棲家について書いていきます。
老人ホームの種類について
有料老人ホーム
そもそも老人ホームとひとくちに言っても、その形態はさまざまです。何も知らないで思い浮かべるのがまずは介護付有料老人ホームではないでしょうか。
これは分譲マンションを購入するのと同じで、入居時にかなり費用がかかるため、自宅を売却したり、ある程度資金に余裕がある人向けになります。
似ているものに、サービス付き高齢者向け住宅 がありますが、こちらは主に介護を必要としない自立した高齢者が様々な生活支援サービスを受けて居住する施設になります。
サービス付き高齢者向け住宅は、介護付き有料老人ホームと違い、賃貸契約となります。
老健(介護老人保健施設)
よく耳にするのが、老健。これは介護老人保健施設というもので、介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指すために、医師による医学的管理の下、看護・介護といったケアはもとより、作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーション、また、栄養管理・食事・入浴などの日常サービスまで併せて提供する施設です。つまりは機能の回復を図る、一時的に入所するところです。
通常3ヶ月から6ヶ月という期間になります。
特養(特別養護老人ホーム)
老健と並んでよく耳にするのが、特養。特別養護老人ホームの事です。
こちらは、終身利用になるので、老健と違いなかなか空きが出ず、入居しようと思うと何か月も待たなければならなかったりします。
老健も特養も初期費用などはなく、月額費用のみで利用できますが、老健では利用費の中に医療費が含まれており、別途医療費はかかりません。
それに対して、特養では、医療保険を利用するため、別途医療費が発生します。
グループホーム
グループホームは「認知症対応型共同生活介護」とも呼ばれており、認知症の診断を受けた方のみが入居可能です。その方の能力に応じて食事の準備や食材の買い出し、館内の掃除などといった日常の動作を職員と一緒に行い、認知症の症状の進行を抑えるのを目的としています。
地域の中で、自分でできることは自分で、という介護の理念に基づいた施設と言えます。
まとめ
こうしてみてみると、一口に老人ホームと言っても自分がどの程度自立しているのか、資金が用意できるのかによって選択肢は様々です。
どういったものがあるのか、それぞれの利用条件も様々なので、いざという時に慌てないように、事前に調べておくことは大切だと思いました。
現状、家があるから安心、ということでもなく、
自分が生活する上での自立度が下がっていくことで、必要となっていく介護問題は、
避けられない現実問題として向き合っていかなければならないなと、改めて感じました。
コメント